赤鬼青鬼 TOP > 小説 > 赤鬼青鬼
 

Illustrated by IRI
目次

01/夜明け

02/産声

03/故意

04/秋穂と唯子

05/相談

06/発覚

07/七十五日

08/逃下校

09/青鬼の赤き夢

10/火の中

11/罰

12/真実

13/罪

14/解決変

15/赤鬼の青き祈り

赤鬼青鬼
原稿用紙 約116枚相当
2005.07.30

私は初めて心が傷つくということを知った。もう誰とも話したくない。誰の顔も見たくない。学校だって行きたくない。世界中の人がみんないなくなって、太陽が無くなって真っ暗になって、私だけになってしまえばいいのに。真っ暗になった世界の隅っこで、私は布団を敷いてその中で丸くなって、じっとしていたい。この世の全部が無くなって、私一人で布団の中で、永遠に来ない朝を待って、まどろみの中で生きていきたい。もう嫌だ。 (本文より)